愛犬を寝たきりにしないために日々のケアを(1)

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滋賀ペット治療院の山路です。
主に往診で犬猫の鍼灸治療をしています。

最近鍼灸治療で増えている依頼は、
「愛犬がシニアになって足腰が弱くなり、歩けなくなってきた」
というものです。

人間と同じで、シニアのワンちゃんも足腰が弱ると寝たきりになることがよくあります。
できるだけ自分の足で歩き、食事や排泄を自力でして欲しいと思うのが飼い主の切なる思いです。

もちろん、ワンちゃん本犬にとっても今まで自力でできていたことができなくなることで、怒りやイライラが募ったり、不安に感じることも少なくありません。

ワンちゃんの寝たきりを防止するために日頃からどんなケアをすればいいか考えてみました。

犬が歩けなくなる原因は?

シニアに限らず、ワンちゃんが歩けなくなる原因には以下の4つが考えられます。

  • 筋肉の衰え
  • 関節や骨などの変形・異常
  • 神経の損傷によるマヒ
  • 脳腫瘍や脳梗塞、認知症など脳の障害

では、一つずつ見ていきましょう。

 

筋肉が衰えると当然ですが歩けなくなります

人間でもそうですが、年を取れば誰でも筋肉が衰えます。
そして、衰えてきたからと言って使わなかったらもっと衰えます。

寝たきりのキャバリアさん

病院に入院後、歩けなくなりました

よくお聞きするのが、

「この前まで歩けたのに、体調を崩して動物病院に入院させたら歩けなくなった」
という話です。

人間のお年寄りでも、病院に入院することで一気に体が衰え、認知症が進んだり寝たきりになる方が少なくありません。
病院といういつもと違う環境がストレスになること、普段より運動量が減ることなどで筋力も衰えてしまうようです。

筋力は適切な運動で回復することができます。
また、若いうちから充分運動させて筋力をつけることが、シニアになってからの足腰に差をつけることも。

その子に合わせた、「ちょっとだけ負荷のかかる運動」が筋力の維持・回復には必要です。

 

年を取ると関節に異常のある子が増えます

年を取ると関節のクッションとなる軟骨がすり減ったり、充分に作られなくなり、関節がスムーズに動かなくなります。

「変形性関節症」と呼ばれるもので、脊椎が歪んでしまったり、股関節や膝に痛みが出たりします。
痛みや歪みをかばって歩くことで、よけいに変形がひどくなり、身体のバランスも悪くなります。

骨盤に歪みがあったマルチーズ

脊椎、骨盤に歪みがありました

寝起きや、散歩の歩き始めなどにふらついたり足がもつれるような動作が起こり、歩いているうちに徐々に治っていくという症状は、この変形性関節症が考えられます。

変形性関節症は、完治は難しい症状ですが、こちらも早めにケアすることで進行を遅らせ、足腰の機能を維持することが可能です。

姿勢を矯正して骨の歪みを正すこと、筋力をつけることが大切です。

 

神経の損傷によるマヒは回復が難しいことがあります

筋力の衰えたミックス犬

一気に筋力が衰えてしまったワンちゃん

 

椎間板ヘルニアなどで、神経が損傷した場合、その程度によっては回復が難しいこともあります。

椎間板ヘルニアは、鍼治療の依頼が非常に多い疾患の一つです。
症状の程度によりグレード1〜5までありますが、中には「グレード3以上の場合は手術が必要」と言われる動物病院もあるようです。

椎間板ヘルニアの悩ましいところは、手術をしても歩けなくなる子がいたり、手術の有無に限らず「脊髄軟化症」という脊髄が壊死してどんどん症状が悪化し、最悪の場合は死に至る場合があることです。

また、椎間板ヘルニア以外にも事故や腫瘍・関節の変形などが原因で神経が圧迫され、マヒが起こることがあります。
マヒが回復するかどうかは神経の損傷具合によるので、鍼灸治療でもなかなか回復しない症例もあります。

この場合も、これ以上の機能の衰えを防ぐために、早期からリハビリやマッサージなどを行うことが効果的です。
ダメージを受けた神経細胞の修復には時間がかかりますが、可能性がゼロとは言えません。

 

年齢を問わず脳に障害が起こることもあります

認知症になったトイプードル

認知症になったトイプードルさん

 

シニアになると、人間と同じように認知症になるワンちゃんも少なくありません。
歩けるうちは同じところをぐるぐる回ったり、狭いところに頭を突っ込んで出られなくなったりという症状がよく見られます。

これは人間のお年寄りでも実際にあるのですが、足腰には異常がないのに歩き方そのものを忘れてしまうということもあるようです。

また、脳腫瘍や小脳梗塞など、脳の疾患でも歩けなくなることがあります。
こちらは手術などで原因を取り除いてから、鍼灸マッサージによるリハビリが効果的です。

 

いずれの症状においても、

  • 原因となる疾患を見極めて取り除く
  • 骨や筋肉の歪みや硬さをとる
  • 体をできるだけ動かして筋力をつける

という地道なケアが必要です。

 

次回は、具体的にどんなケアが家庭でできるのかをご説明しますね。

 

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もし、この中のどれかがあてはまるなら・・・


  • シニアになったペットにずっと健康でいて欲しい。

  • 最近うちのペットは足腰が弱くなってきた。

  • 保護犬、保護猫を迎えたけど、どんなケアをしていけばいいだろう。

  • 世間で噂のローラー鍼やお灸に興味がある。

  • 自分のペットを楽にするために何かしてあげたい。