酷暑が続きます 〜 その熱中症対策、間違ってませんか?

家の中で涼む犬

エアコンかけてても暑いよね

滋賀ペット治療院です。
滋賀県で犬猫の鍼灸整体治療を行っている動物病院です。

今回は熱中症についてお話しさせていただきます。

熱中症予防にも注意を!

天気予報ではついに「酷暑日」なんていう呼び名までできてしまった、近年の猛暑。
全国各地で40℃前後となる、まさに「命の危険のある暑さ」が続いています。

熊本の被災地では、停電が続いてエアコンが使えず、暑さの中で熱中症が心配されます。
被災した皆様がどうかご無事で夏を過ごされますよう、一日も早いライフラインの復活を願います。

また、アジアだけではなく、フランスやドイツなどエアコンなんて使ったことがなかったという国々でも40℃になる日があるのですから、本当に閻魔様が地獄の釜の蓋を開けたんじゃないかと疑ってしまいます。

実際、ヨーロッパでは6月以降熱中症でなくなる方が急増しているという統計もあります。

熱中症ってどうなるの?

熱中症とは、暑さで体の熱の調節がうまくいかなくなり、体内に熱がこもってしまう状態です。

パンティングする犬

暑いのは嫌い!!

主な症状としては、人間では

  • めまい、立ちくらみ(軽い症状)
  • 頭痛、吐き気、体の重だるさ(中くらいの症状)
  • 意識がなくなる、まっすぐ歩けない(重症)

などがあります。

犬猫の場合は、

  • 激しいパンティング、動きたがらない、よだれ(軽度)
  • 呼吸が浅い、倒れ込む、体温が高い、下痢・嘔吐、ふらつき(中ぐらい)
  • 意識がない、失神、けいれん、血尿や血便(重症)

などが見られます。

このときに注意が必要なのは、軽症だからと侮らないことです。

人でも犬猫でもそうなのですが、
症状が出たときにすぐに冷やして、
一時的には体温も下がって落ち着いたように見えても、
体の中ではまだ熱が残っていて
内臓に障害が出ることがあるのです。

 

【実際の症例】

2024年のアメリカで、2歳のラブラドールがハイキング後に横になったまま立てなくなりました。
飼い主がプールですぐに冷やしたので体温は平熱に戻りました。
その後血尿が出たため動物病院を受診したところ、急性腎障害、低血糖、DIC(血管内のあちこちで血液が凝固すること)が起きており、2週間の入院の後、退院することができました。

これもアメリカの別の事例では、重度の熱中症で脱水だけではなく内臓障害や筋肉崩壊まで起きてしまい、3ヶ月も入院を余儀なくされたとのことです。

日本でも、昼間はなんともなかったのに夜になってから様子がおかしいので受診したところ熱中症で腎機能低下が起きていたという事例をSNSに投稿されている方がおられました。

人間の場合も、昼間庭仕事をして部屋に戻り、夜になってからふらつきや吐き気がして病院に行ったところ熱中症と診断されて治療が必要になったというケースも少なくありません。

 

ゆで卵をイメージしていただくとわかりやすいと思いますが、一度煮えたものはあとから表面を冷やしても、中身は元に戻りません。

重度の熱中症というのはこのゆで卵のようなことが体内で起きているのと同じなんですね。

 

うちの犬猫が熱中症かな?と思ったら

散歩中でも家の中でも、とにかく熱中症を疑ったらまずは涼しいところに移動させましょう。
そして、流水で体を冷やします。

できるだけ大量の水を流し続けて体を冷やし、エアコンの風などを当てながら動物病院に搬送します。
最新の知見では、「水と風で冷やしながら搬送」が最も効果的とされています。

頭から水をかぶるラブラドール

ひゃ〜、冷たい!

また、「冷えてから病院に搬送」よりも「冷やしながらとにかく搬送」の方があとの回復が早いとも言われています。

このとき、よく「アイスパックで脇や首元を冷やす」と言われることがありますが、これはNGです。

氷で冷やしすぎると血流が悪くなり、循環不良で症状が悪化することがあります。

また、冷やしすぎて低体温症を引き起こしてしまうこともあり、危険です。

 

最新の研究では、
「皮膚を水で濡らして風を当てる」のが
深部体温を下げるのに一番有効である
という論文が出されています
プールで冷える犬

冷たくて気持ちいい〜

屋外などで流水がないところでは、塗れタオルなどで体をぬらしてから携帯用扇風機などや車のエアコンで風を当てるのがいいですね。

先の論文では、塗れタオルで体を包むだけでは十分に体温が下がらないと書かれています。

水で濡らす+風を当てる=気化熱で体温を下げる
これができるような準備が必要ですね!

【まとめ】

熱中症は、一度なってしまうと見た目に大丈夫に見えても内臓のダメージが大きい場合があります。

一番大事なのは熱中症にしないために環境を整えたり、夏の屋外での遊びには配慮が必要ですが、気をつけていてもその日の体調や状況で体調が悪くなることはあります。

少しでも熱中症を疑う様子が見られたら、

  • とにかく流水で冷やす
  • 体を水で濡らして風を当てる
  • 冷やしながら急いで動物病院に連れて行く

そして、応急処置で落ち着いたと思っても念のため病院を受診することが大切です。

あとから食べ物を戻したり、よだれが増えてきたり、下痢や血便・血尿が出たりという症状が出てくることがあります。

ちょっとでも怪しいと思ったら、動物病院を受診して検査をしてもらいましょう!
念のための受診は決して過保護ではありません。

後になって「あのとき病院に連れて行っていれば・・・」と後悔するより
受診して何もなくて安心できる方がずっといいですよね!

うちの子はこれぐらい大丈夫、という過信は禁物!

そうですね、ちょっとでも不安があったら早めの受診をお願いします。

もし、この中のどれかがあてはまるなら・・・

スパニエル、お灸

  • シニアになったペットにずっと健康でいて欲しい。

  • 最近うちのペットは足腰が弱くなってきた。

  • 保護犬、保護猫を迎えたけど、どんなケアをしていけばいいだろう。

  • 世間で噂のローラー鍼やお灸に興味がある。

  • 自分のペットを楽にするために何かしてあげたい。


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