シニア犬の介護(1)〜シニアも体を動かそう


滋賀ペット治療院の山路です。
滋賀県で犬猫の鍼灸整体治療をしています。

1ヶ月ぐらいブログの更新が止まってしまっていました。
この間、毎日暑い日が続きましたね。とても10月とは思えないほど、連日の30℃超え。

朝晩の寒暖差や、台風や秋雨で気圧の乱高下もあり、シニアペットには辛い日が続いているのではないでしょうか。

今日は、そんなシニアのワンちゃんを献身的に介護された方の体験記をご紹介します。

認知症を発症した柴犬さん

柴犬さん

鍼治療の後。とても穏やかな顔になりました

こちらは、先日亡くなった柴犬さんです。
認知症を患い、最後はとても大変な介護だったのではないでしょうか。

そんな飼い主さんに、シニア犬の介護についていろいろ伺いました。

介護に当たって気をつけたこと

だんだん年を取り、機能が衰えていく愛犬を見ているのは寂しいものですね。
でも、その子の「五感の衰えに合わせる」ことでシニアとの暮らしを豊かにすることができます。
「食べる・動ける・排泄する・よく寝る」ができること。これができれば、シニアは100点と考えました。

 

  • まずは、シニアペットに関する知識を得ました。
    かかりつけの獣医師、犬友さん、シニア犬のブログ等からシニア犬の体の状態や変化について学びました。
  • 特に食事にはいろいろ気を遣いました。
    体重が減り始めたら、1回の量を減らし、回数を増やします。最終的には1日5・6回にしました。
  • また、フードの形状を変えることで飽きさせないようにしました。
    ドライを粉末にして水でのばしたり、小さなお団子を作ってフライパンで焼き、香ばしくしたり。
    ふりかけをかけたこともあります。
  • 食後は、柔らかい歯ブラシで食べかすを取り除きます。
    結構汚れが取れますよ。
  • 水分摂取にも心がけます。
    いつでも飲めるように、水入れをいくつも用意したり、飲まないときは鶏肉のゆで汁を混ぜるなどして、味を付けました。
鍼治療の柴犬

鍼はとても好きでした

居住空間は、フローリングは足が滑るので、タイルカーペットを敷き詰めたり、足裏の毛をバリカンでカットしました。
それでも滑り出したら、滑り止めのマットを使います。
危険な場所へ行けないように、ワイヤーネットやプラダンを使い、大きいサイズのビニールプールに入れたり、ペット用サークルを使って、あまり部屋の中を歩きまわれないようにもしました。

 

心身の管理で気をつけたこと

心身ともに気持ちよくすることを心がけました。
撫でたり、芝生で寝かせたり。
また、出来る限り散歩に連れて行き、体を動かすようにしました。
自力で歩くのが難しくなってからは、歩行器を使いました。
温灸やカイロで背中・腰を温めること、漢方薬やサプリを飲ますのも効果があります。精神的には、留守番をできるだけ少なくし、飼い主がそばにいることを認識させました。
また、シャンプーなどの嫌がることをできるだけしないようにし、体を清潔に保つためにお湯で拭いたり部分シャンプーを使いました。

 

歩行器はとても重宝しました

認知症のワンちゃん、体が思うように動かなかったり、夜になると興奮して夜鳴きをしたりと、飼い主さんも眠れない日が続いたそうです。
特に、気圧の変化があるときには症状が重くなったとのこと。

そんなとき、歩行器を使って体を動かしてあげることで、ワンちゃんの夜鳴きがやみ、ぐっすり眠ってくれたそうです。

はな工房の車椅子を使う柴犬さんの動画です(外部リンクに接続します)

 

歩行器は本当に重宝しました。
夜鳴きや興奮状態のとき、歩行器に乗せると100%鳴きやみ、その後は疲れてよく眠りました。
足腰のリハビリにもとても効果があり、またリードで散歩できるようになりました。

 

いかがだったでしょうか。
こちらのワンちゃんは、亡くなる前日までよく食べ、散歩にも行けたそうです。

シニアのワンちゃんを介護されている方にはおなじみのことかもしれませんが、これからシニアになるワンちゃんと暮らしている方にも情報提供になればとご紹介をいただきました。

 

シニアの柴犬

18歳になったときの柴犬さん

実際に、シニア犬の介護にどんなものが役に立ったのか、またこの続きは次回にご紹介します。

 

はな工房さんのご紹介※ワンちゃんの車椅子や歩行器を制作しているはな工房さんのホームページはこちらです。

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