
冬の養生を始めましょう!
滋賀ペット治療院の山路です。
滋賀県で犬猫の鍼灸整体治療を行っている動物病院です。
滋賀は急に寒くなってきましたが、皆さんのところはいかがですか?
北の方ではもう雪が降っているところもあるようですね。
これから本格的に寒くなる冬に備えて、冬仕度を整えましょう。

紅葉もあっという間に終わりそうですね
冬になると生き物の体はどうなる?
冬。
日照時間が短くなり、気温が下がります。
つまり、寒い! 暗い!!
自然界では植物が枯れ、広葉樹は葉を落とします。
食べるものが少なくなり、動物たちはそれぞれのやり方で冬を越します。
冬眠する動物は、秋の間にたくさんの栄養分を蓄え、冬の間はできるだけ代謝を抑えて眠りにつきます。
また、人間や犬猫のように冬眠しない動物の体にも寒さを耐え抜くための変化が起きます。
まずは、寒さを感じると体は体温を上げるために熱産生を増やします。
いわゆる「基礎代謝の向上」により、体内で作られるエネルギーが増えるのです。
さらに、血管が収縮することで体の外に熱を放出するのを抑えます。
冬は「閉蔵の季節」のはずなんですが・・・
このように、氣=エネルギーをできるだけ消耗しないように全てを閉ざして内側にため込むため、東洋医学では冬は「閉蔵」と呼ばれています。
自然界では、春に芽吹き、夏に育ち、秋に実を結ぶと、冬には枯れて何もなくなってしまったかのように見えます。

四季のある暮らしは風情があっていいですね
でも、葉を落として枯れてしまったように見える木々の中では、春に向けて新しい芽がエネルギーを溜めて待っています。
土の下でも、種や球根や、虫たちが中にエネルギーを閉じ込めて暖かくなるのを待っています。
動物たちの多くも、秋に実を結んだエネルギーを体内に取り込み、食べるものが少なくなる冬にはじっと閉じこもって過ごします。
もちろん、冬になっても(と言うより、寒くなってきてから)活発に動く動物もいますし、一年中緑の葉を保っている植物もありますが、総じて冬には「氣=エネルギー」をできるだけ使わないように過ごすのが自然のあり方です。
ところが、近年は温暖化の影響で四季の区別が曖昧になり、夏が終わってもなかなか気温が下がらず、いつ衣替えしようかと悩んでいるうちに突然寒い日が始まったりします。
そして、冬になっても日中は暖かい日が多く、寒暖差に悩まされます。
今までのようにただ「閉じこもって熱をため込む」だけの養生がしにくくなっているのです。
冬の養生の基本は冷やさないこと!
温暖化と言っても、冬にはやはり寒くなります。
そして、体が自分で熱を作る力は、加齢とともにだんだん衰えていきます。
これには、東洋医学では「腎」が深く関わっているとされています。
以前にも「補腎」のお話をしていますが、東洋医学では「腎」はエネルギーの源です。
腎は生命活動の根本的なエネルギー(精)を貯蔵する、いわば「生命力の根源」と言うべき大切な臓器です。
そして、その「腎」は年を取るとどんな動物でも弱っていきます。
また、寒さに弱く、冬に傷みやすい臓器でもあります。
体を暖かくする方法はたくさんありますね。
部屋を暖房で温める、腹巻きやカイロを使う。
体を温める食材を食べる、首回りや腰回りを包む、などなど。
そして、積極的に温めるにはやはりお灸です。

チロくんはお灸が大好き
上の写真は、京都市のわんこのおやど・ようちえん るぴこむさんでペット鍼灸入門「お灸講座」を開催したときの一コマです。
チロくんはモデル犬としてお灸の施術を受けています。
もう14歳半のチロくん、実はお灸が大好きなんです。

台湾発キュートな温灸器!
上の写真は「台湾発キュートな温灸器」を使用中です。
こちらもじっくり、じんわり温めるのに最適です!
寒いと体が丸くなる?
「猫はコタツで丸くなる」と言われますが、最近は犬もコタツで丸くなったり、冬にはコタツから出られなくなる犬の動画がネットで出回っていますね。
猫に限らず人でも犬でも、動物は寒いとどうしても体を丸めがちです。
体を丸めて小さくなることで熱は逃げにくくなりますが、その分血行が悪くなったり姿勢が悪くなるなどの弊害も起こります。
そこの猫さんも犬さんも、コタツから出て動きましょう。
(あ、もちろん人間も〜)
外に出るのは寒いけど、部屋の中でもできることはたくさんありますよね!
ということで、今月は「オンラインミニ講座」で冬の養生についてお話しします。
伝統的な東洋医学の養生を踏まえた上で、温暖化や日々のストレスなど、現代の課題にもお答えする内容となっています。
興味のある方は下記のリンク先を見てくださいね。
皆さんのお越しをお待ちしています!
オンラインミニ講座「東洋医学で冬の養生 〜人も犬猫も一緒にほっこり温まろう 〜」

養生は一日にしてならず!



